景観の類型

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 景観とは物的環境と人間の心理、生理が関係して生じる包括的な人間の心の現象です。景観を把握するためのさまざまな方法、分類を紹介します。
 眺めるという包括的な景観現象はシーン景観、シークエンス景観、場の景観、変遷景観の四つの現象として分類することができます。
シーン景観
 景色をある場所から固定して眺める景観をシーン景観をいいます。
 展望台から眺めた時のようにし視界の広い眺めは特にパノラマ景観といいます。
 また、街並や通りに見るような構成要素野繋がりによって視線が一定に誘導される景観をビスタ景観といいます。
シークエンス景観
 視点が移動して対象物が連続的に変化して見える景観をシークエンス景観といいます。
 歩行時、車、電車などの車窓からの景色などシーンが連続する眺めのことです。
場の景観
 シーン景観、シークエンス景観のような限られた視点からの眺めではなく、複数、不特定多数の視点からの眺め、つまりシーン景観やシークエンス景観を統合したある一定範囲の景観を総称する時に場の景観といいます。
 「京都の景観」「尾瀬の景観」など
変遷景観
 長い時間の経過にともなって見られる、対象そのものが変化していく景観を変遷景観といいます。